口腔外科
口腔外科の治療について
口腔外科とは、歯科の中でも特に「外科的処置」を必要とする分野で、親知らずの抜歯、顎関節症、口腔内外傷、腫瘍や嚢胞など幅広い疾患に対応します。
一般歯科では対応が難しいケースにおいても、専門的な知識と技術に基づき治療を行うのが特徴です。
当院では、CTや歯科用レントゲンを用いた精密な診断と、安全性と痛みへの配慮を重視した治療を行っています。
患者さま一人ひとりの不安に寄り添い、安心して治療を受けていただけるよう努めています。
口腔外科で扱う
主な症状・疾患
親知らずの抜歯
親知らずは、顎のスペースが足りないことで、横向きに生えたり、歯ぐきの中に埋まったまま（埋伏歯）になることがあります。
このような親知らずは、歯ぐきの腫れや痛み、隣の歯の虫歯や歯周病の原因になることもあるため、口腔外科での抜歯が必要になる場合があります。
◆抜歯のタイミングとリスク
症状がない場合でも、将来的にトラブルを起こす可能性がある親知らずは、早めの抜歯を検討することが推奨されます。
◆痛みや腫れのケア
抜歯後は数日間、痛みや腫れが出ることがあります。
しかし、適切な薬の使用や冷却処置、食事の工夫によって症状を軽減できます。
当院では、術後の生活やケアについて丁寧に指導し、安心して治療を受けていただける体制を整えています。
顎関節症（顎の痛み・口が開きにくい症状）
顎を動かすと「カクカク」と音がしたり、口を大きく開けにくくなるのが顎関節症の特徴です。
◆主な原因
・噛み合わせの不良
・歯ぎしりや食いしばり
・ストレスによる顎や顔の筋肉の緊張
◆治療方法
症状に応じて、以下の治療を行います。
・就寝時に装着するマウスピース（スプリント療法）
・痛みを和らげる薬物療法
・顎の動きを改善する運動療法
早めに適切な治療を受けることで、顎関節症の症状改善が期待できます。
重症化する前の受診が安心です。
口腔内外傷
（転倒・衝突・スポーツ事故）
日常生活やスポーツ中の転倒・衝突によって、口の中や顎に外傷を負うことがあります。
◆口の中の切傷や唇の裂傷
小さな傷でも感染や後遺症につながることがあるため、早期に処置を受けることが重要です。
◆歯の破折や脱臼
歯が折れたり抜けてしまった場合、保存できる可能性もあります。
抜けた歯は乾燥させずに牛乳や生理食塩水に入れて持参すると、再植できることがあります。
◆応急処置と治療
外傷は迅速な応急処置と歯科での適切な治療が重要です。
当院では外傷後の機能回復と見た目の改善に配慮した治療を行っています。
口腔内の腫瘍・嚢胞
口腔内には、良性腫瘍や嚢胞（袋状の病変）ができることがあります。
多くは良性ですが、中には悪性腫瘍（口腔がん）である場合もあるため注意が必要です。
◆早期発見の重要性
口腔がんは早期に発見すれば比較的治療しやすい疾患です。
定期的な歯科検診や口腔外科での診察を受けることで、早期発見・早期治療につながります。
口腔外科の
受診が必要なサイン
次の項目に当てはまるものはありませんか？
ひとつでも該当する場合は、早めに口腔外科の受診をおすすめします。
チェック項目
- 顎や口の痛みが続いている
- 口を大きく開けにくい、開けると顎が鳴る
- 顎や頬に腫れ・しこりがある
- 口の中にできものや白い斑点がある
- 転倒や衝突で口の中をケガした、出血が止まらない
- 歯が折れた、ぐらつく、抜けてしまった
- 親知らずの周囲が腫れている、繰り返し痛む
- 口内炎や傷がなかなか治らない
これらの症状は、放置すると悪化したり治療が難しくなることがあります。
「たいしたことない」と感じても、専門の視点で見ると早めの対処が必要な場合もあります。
気になる症状があるときは、どうぞお早めに口腔外科へご相談ください。
当院の口腔外科治療の
ポリシー
当院では、口腔外科治療において「安全・丁寧・患者に寄り添う治療」を最も大切にしています。
安全で丁寧な治療を支える
当院の取り組み
◆安全第一の治療
親知らずの抜歯や顎関節症の処置、口腔内外傷の治療など、口腔外科の手術や処置には専門的な知識と技術が求められます。
当院では、経験豊富な歯科医師・口腔外科医が、CTやレントゲンなどの精密検査をもとに、安全かつ正確な治療を行います。
◆患者さまにわかりやすく丁寧に
治療内容や期間、術後のケアについて、患者さまが理解できるよう丁寧にご説明します。
不安や疑問があれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談いただけます。
◆痛みや腫れへの配慮
抜歯や手術の際には、痛みや腫れを最小限に抑える処置を心がけています。
術後も適切な薬や冷却の方法、食事のアドバイスなど、回復をサポートするケアを行っています。
◆早期発見・予防重視
口腔内の腫瘍や嚢胞、口腔がんは早期発見が大切です。
定期的な歯科検診や口腔外科での診察を通して、トラブルの早期発見・早期治療に努めています。
当院では、痛みや不安に寄り添いながら、安心して治療を受けていただける環境づくりを大切にしています。
お口の中で気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
口腔外科治療の流れ
まずは、歯や顎の痛み、腫れ、違和感などの症状を詳しく伺います。
あわせて、患者さまが抱えている不安や治療に対するご希望も丁寧にお聞きし、治療の方向性を一緒に考えていきます。
レントゲンやCTを用いて、歯や顎の状態をより詳しく確認します。
親知らずの埋まっている位置、顎関節の異常、腫瘍や嚢胞の有無などを評価し、症状の原因を特定します。
そのうえで、患者さまに最適な治療法を提案します。
検査結果をもとに、治療内容や期間、費用、術後の注意点についてわかりやすくご説明します。
十分にご理解・ご納得いただいたうえで治療を開始いたします。
ご不安な点や疑問がある場合は、どんなことでもお気軽にご相談いただけます。
親知らずの抜歯、顎関節症の処置、外傷の縫合や修復など、それぞれの症状に応じた外科的治療を行います。
処置の際は痛みや腫れに十分配慮し、必要に応じて麻酔や鎮静法を取り入れ、安全で負担の少ない治療を心がけています。
治療後は、痛みや腫れを抑えるための投薬や、生活上の注意点をご説明します。
また、歯磨きなどの口腔衛生指導を行い、傷口の治癒や感染予防をサポートします。
術後の経過を確認するための定期的な診察も行い、安心して回復できるようフォローアップを徹底しています。
よくあるご質問
- 手術後の痛みや腫れはどのくらい続きますか？手術内容や個人差によりますが、抜歯や口腔外科手術の後は数日間、痛みや腫れが出ることがあります。
適切な薬の使用や冷却、食事の工夫で症状は軽くなります。
当院では、術後の生活やケアについて丁寧にご説明し、安心して回復できるようサポートしています。 - 親知らずは必ず抜かなければいけませんか？親知らずは、必ず抜かなければならないわけではありません。
まっすぐ生えていて痛みやトラブルがない場合は、無理に抜く必要はないこともあります。
しかし、横向きや歯ぐきに埋まった親知らずは、将来的に腫れや痛み、隣の歯の虫歯・歯周病の原因になることがあります。
そのため、症状や歯の状態に応じて、口腔外科で抜歯を検討することが推奨されます。 - 子どもでも口腔外科を受診できますか？はい、子どもでも口腔外科の診察や治療を受けることができます。
怪我や歯のトラブル、親知らずの管理など、年齢に応じた対応が可能です。
不安がある場合も、優しく声をかけながら治療を進めますので、安心してご来院ください。
